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ネタがないので、またまた最近観た映画。

壁男



実は空×ジ・Oは諸星大二郎の漫画を揃えていたりする。

大昔、WJでちょっと濃いめのマイナー路線として諸星大二郎派と星野 之宣派が居た。

マンガ少年(漫画少年ではない)なる、これまた知る人ぞ知る月刊誌のコアなファンに高橋葉介派とますむらひろし派が居たようにw

嘘だけど(爆)。

どちらかと云うと、当時のWJでは諸星大二郎より星野 之宣の方が好きだったが、何故か星野 之宣の漫画より、諸星大二郎の漫画の方が我が家では数が多かったりする。

と言うか、諸星大二郎の作品は殆ど揃っている。

まぁ、どちらかと云うと知名度の割に寡作な漫画家さんだけど。

『壁男』の掲載された漫画も持っている。

別に印象にも残らなかった作品。諸星大二郎の中でも傑作でもなければ佳作でもない。

個人的には、発想は面白いが未消化な印象だった。

それが映画化されると知って先ず思ったのが・・・「何故?壁男」

家の近くの映画館では、夜一回切りの上映だった。

ネタバレも含めて「あらすじ」

あらすじがないと、見ていない人は幾ら記事を読んでも、全然分からないらしい。

ネタバレしても良いのか?

今度から「あらすじ」付けるぞ・・・推理ものやサスペンスなど真っ先に犯人やトリックばらすぞ!

と云うことで、『壁男』

『ネタに困っていたTVレポーターの主人公が視聴者から一通の手紙を受け取った。壁の中に住んでいる「壁男」を知っているか?と云うものである。
単なるTVネタとして扱った「壁男」が大きな反響を呼び都市伝説とかしていく。
「誰も居ない部屋で、誰かに見られている気がする時、壁の中に壁男が潜んでいるのです」
主人公と同棲していた写真家が壁男に異常な興味を持ち、壁男とコミュニケーションを取ろうと試み、次第に常軌を逸した行動を取り始めていく』

この壁男に取り憑かれる仁科を演じる堺雅人の崩壊していく様は素晴らしい。

新進気鋭の写真家としてテーマにしていた『内と外』

その狭間に存在する、ミディアムな存在=壁。

ミディアムの複数形をメディアとまで堺雅人に語らせる辺り、主人公の小野真弓がTV関係の仕事をしていること、メディアと云う言葉が巫女や霊媒も意味するとまで台詞に入れていること。

これらを考えると、壁男なる地味な短編を何故、敢えて映画化したか・・・制作者の意図が朧気ながら分かってきた。

まるでホラーとしては怖くない・・・と云うか、あらゆる場面で怖がらせようとして失敗している、この映画。

実は、ホラーではなく、堺雅人演じる写真家がテーマとした内と外・身体の内と外・精神の内と外・それらの壁を乗り越えるのか、はたまた境界線に取り込まれて自分自身を崩壊させていく様を描くのか、何気に難しいテーマを正面から捕らえた映画。

それでわざわざ、壁男を映画化し大幅にストーリーや設定を変えたのか!

と、思ったら大間違い。

映画では最後まで問題提起すら成されていない。

そりゃぁ・・・う~ん・・・と考え込むような大命題を突き付けられて、解答のないままに終わってしまう映画もあるし、そう言う映画を否定する訳ではないけれど・・・。

これは、命題をちらつかせて、問題提起自体が終わっていない内に、映画が「えっ!?これで終わり」とエンドロールを迎える。

たとえ不条理をテーマにしても、思わせぶりに台詞を散りばめて後は投げやりなまま・・・。

し・・・信じられない映画だ・・・。

途中で出てくる怪しげな管理人と妻(・・・妻?・・・)や主人公と一緒に仕事をするキャスター母娘の意味深そうな描写。

特に娘は、箱を開いて驚くシーンがあるが、彼女が一体何を見たのか・・・最後まで触れていない。

これらは描写があるだけでストーリーにも関わりが無く、一切の説明までも排除されている。

壁男は飽くまで見詰めるだけ、傍観者。

と、云うことなのだろうか。

その割にカメラアングルは、壁男(結局、最後まで正体が分からなかったけど)に全然なっていない。

あ・・・壁男の正体・・・実は壁女だった・・・と云う強引過ぎるほどに強引な結末は、観客の一人として映画を見終わった今も認めてませんから(爆)。

主人公を乗せたタクシーの運転手が、後になって事故を起こすのも意味がありそうに描写されるが、単なる偶然?その後のストーリーに全く絡んで来ない。

不条理やホラーとしては全く成立せず、サイコサスペンスとして驚くほどに出来の悪い映画。

これは・・・夜一回の上映だけな訳だ・・・と、妙に納得。

主人公の小野真弓と堺雅人、特に壁男に魅入られていく堺雅人の演技は凄かった。

この二人のファンなら見ても損しない映画かも。

諸星大二郎ファンは・・・見ない方がよい(爆)。

「妖怪ハンター」は沢田研二を主役に据えた為、主人公のキャラが全く別人になってしまい、ファンからは辛口だったが、映画としてはまだ良かった。

「奇談」は周囲の諸星大二郎ファンや映画ファンに散々だったが、あのギャグになってしまったクライマックスシーン・・・アレは他に方法がなかっただろう。
自分としては納得したから二回観に行った。

今回は・・・諸星大二郎は映像化するべきぢゃない・・・をお手本のようにした映画・・・。

TV局主導のドラマシリーズの映画を散々バカにして、言いたい放題突っ込みを入れたり、オバカ映画と文句を言ったけれど、「躍るシリーズ」を始めとする一連の映画はちゃんとネタとして楽しめた。

この映画は・・・。

いぁ・・・久々にネタにも出来ない映画と巡り会ってしまった(爆)。

あ、そだそだ。

「誰も居ない部屋で、誰かに見られている気がする時、壁の中に壁男が潜んでいるのです」

そりゃ、空×ジ・Oの場合は壁男ぢゃなくて、また何処かからこの世の人ではない彼方側の人を連れ帰ってきたのだろう。とか、あっちの世界の人がワラワラと空×ジ・Oを取り巻いているから視線を感じるんだろう。

などと云う突っ込みは却下です。

気弱で小心だから、怖い話は不可。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

そう云えば、今上映中の「荒鷲深夜特急便」(タイトル違う!)

邦画初の「日米同時公開」と、上映前は派手に宣伝をしていた。

封切られて、その後・・・全く、噂に上らない。

亜米利加で受けなかったのか?と、思ったら・・・。

亜米利加では初登場87位。

興行収入は一週間で2543ドル。

ん!?

2543ドルって日本円に換算すると・・・明らかに30万円行ってないよな・・・一週間で。

まだ未見だが・・・何だかなぁ・・・「ミッドナイト・イーグル」・・・。

あ・・・タイトル出しちゃった(爆)。

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