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パンズ・ラビリンス

今、観て帰ってきたw

期待していたファンタジー映画。

パンツ・ラビリンス? 

花柄の迷宮(殴)。

映画がヒットしたら、そんないかがわしげなタイトルのヲトナ向けビデオかDVDでも、何処かのメーカーが出しそうな題名。

劇場の予告など観ていると、ファンタジーにしては画面が妙に暗く、出てくる妖精やパンも何気にグロテスク。

勿論、でなければ空×ジ・Oがファンタジーなどに興味を持つ訳がない。

「椎間板ナルニア国物語」を未だに根に持っている。

「ハリボテ・シリーズ」は原作を読んでいないから、映画は大嫌いだ。

配給会社の謳い文句だと「動乱の時代に生きる少女が魔法の世界へ迷い込み冒険をしながら幾多の試練を乗り越えて成長していく物語」的な物語のようだが・・・絶対に違うと思ったら・・・大当たり。

上映を待って煙草を吹かしている間、前の回を見終わって出てきた人たちの中に親子連れが居た、小学低学年くらいの子供を連れている。父親がかなり不満そうに文句を言っていた。言っちゃ悪いが、空×ジ・Oが好きになれそうもないタイプの夫婦。

うん♪
期待できそう。

最初のシーンで主人公の少女が血を流して倒れており、主人公の末路を臭わせておいてから時間を戻して物語が始まる。

「カリートの道」を思い出させるような導入部分。画面の雰囲気も全般を通して似ている。

内容は全然違ったけどw

それ以降、戦時下の西班牙の片田舎を舞台に、ずっと暗い画面の中で不幸せそうな顔をした陰気な登場人物が次々と出てくる。
フランコ政権下の西班牙で山奥の駐屯地を任された大尉と再婚する主人公母娘が訪れた。
生まれてくる自分の子供にしか興味のない大尉。其処は、反政府軍と戦闘を繰り返す戦地でもあった。

孤独と不安の中で、主人公は妖精やパン(ピンクラバンではない(蹴))と出逢い、彼女に隠された重大な秘密を知ることとなる。

誰も笑わないファンタジー。

誰も笑えない御伽噺。

延々と続く残酷な現実の中で、主人公が唯一逃避できる場所である『ファンタジー世界』が全く救いになっていない。

「貴方はこの世界の王女様かも知れない。それを証明する為に三つの試練を乗り越えろ」

どれもこれも、殆ど意味不明のろくでもない試練だ。

最初の試練をクリアした後に待っていた現実での救えない展開。

何をやっても、物事が悪い方悪い方へと進んでいく。

義理の父親は主人公を全く愛してはいない。

母親は愛していながら「もっと大人になりなさい」「大人になれば貴方にも分かる」などと繰り返し、主人公の言葉など、最初から聞こうとはしない。

特に、母親のそんな態度が更なる悲劇を母親自身の見に及ぼすなど、登場人物一人一人を丁寧に描きながら、時代に渦巻く悪意や憎しみと同時に、誰もが自ら巻いた種で自業自得的に追い詰められ、行き場所を失っていく。

主人公にしても、第二の試練で「何も食べるな」と、忠告を受けていながら、モノの乏しかった時代に豪華な御馳走を目の前に並べられ、試練の前に食事を抜きにされたと云う事情から、つい葡萄に手を出してしまうが、これによって試練の失格を言い渡されるのも自業自得。

主人公と云えども、人間の愚かさや人の業からは決して逃れることは出来ないと云う、象徴的なシーン。

でも、ちゃんと主人公の行為は、射殺された医師のある一言がフォローしていたりする。

・・・妖精の野郎も、間違った鍵穴を教えたりして、結構意地が悪いが・・・これも他者の悪意だろうか・・・。

因みに、此処で少女に襲いかかるのは・・・。

おお!

コイツはもしかして、日本妖怪の一員として名を馳せている『手の目』では!(大間違い)。

因みに、極悪人ざまあ!

的な、主人公の義父がズタズタにされ、ナイフで裂かれた口を自分で縫うシーンでは、今まで散々、人を苦しめてきた大尉に全く同情する気も起こらず、心の中で喝采(この映画を見ていてそんなのはこのシーンくらいだった)を送っていた自分は・・・ちょっと、厭な奴だと自分に嫌悪感を覚えてしまった。

う~ん。

『手の目』が出たんだから・・・此処は当然、口避けヲトコではなく、口裂けヲンナ・・・小間使いにしてスパイのあの女性がこれを演じてくれたらパーフェクトだったのに・・・妖怪モノとして(此処でも大間違)。

雑誌などでは美しいラストシーンとか、映画史上に残る名シーンとか褒めているが・・・。

全然、そんなことありません。

主人公たちが生きている時代が地獄なのだから、地獄からの救済となる筈のラストシーン。

あれって・・・もしかして、最初に出てきた主人公が最期の瞬間に描いた『お花畑』??

映画全部が主人公が頭に描いた物語??

そんな印象を持った。

が、それにしては小間使いさんがチョークの後を確認する場面がチラリと出てきたから、現実の物語??

もう一度観てみないと、其処まで分からなかったが・・・どちらにしても、観た側としては物語として納得できてもその感情を持っていく場所がないままにエンドロールを迎える事になる。

その意味では『お花畑』説の方がまだ救いがある・・・かも。

所々、陳腐な画像もあったけれど、空×ジ・O的にはお薦めの映画。

但し、チケット買った時に貰った小雑誌に書いてある「厳しいけれど夢見ることの出来る幻想の世界」とか「社会的な背景を映し出しながら、描かれていく幸せの本質」などを真に受けたり、CMを鵜呑みにして「冒険ファンタジー」などと云う腹積もりでこの映画を見に行ったら・・・。

とんでもないダメージを喰らうことは間違いなし。

子供にも見せちゃ駄目(爆)。

嗚呼、だからファンタジーと謳いながらPG-12に指定されているのかw

本当に良質なのにネガティブの局地の映画(爆)。

世の中に救いなんて何処にもない。

「この無垢な魂が世界を変える」・・・全然、世界を変えてません。

典型的な、誰も救えないし、誰にも救われません映画。

まぁ、愛一つ。

それも男女間の恋愛だけで世界を変えちゃう映画よりは、ず~~~~~っと、素晴らしいの作品なのかも知れないですが。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

因みに、公式サイトを探したら壁紙がダウンロード出来た。

早速、これを壁紙に使ってみたが・・・。

うん・・・PCを立ち上げる度に余り良い気分には浸れない。

元の壁紙に即戻したw


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