映画突込 2008/01/31 (Thu)

１０年以上前になるが、某国営放送で深夜、不定期にローワン・アトキンソンのコメディを放送していた。

偶然、目にした時は面白かった。

動作や状況、表情などの視覚的効果だけで笑わせる、古のサイレントムービーを彷彿とさせる雰囲気だった。

突っ込み無用のボケまたボケと云った展開と英吉利らしい洒落たブラックが絶妙のバランスで配され、放送を楽しみにしていた。

人気も出てきてた。

コント●●号の片方は「英吉利のコメディも質が落ちたな」と、此の番組を見て評したらしいが、少なくともこの人が嘗ては視聴率の申し子とまで呼ばれたことが未だに理解できない自分としては･･･アンタより面白いと思うのだが･･･が、正直な感想ｗ

映画にもなった。

映画館に観に行け無かったので、此の映画のＬＤを購入した。

今ではデッキが壊れて、単なる粗大ゴミと化しているＬＤの山の中にまだ入っている。

が･･･映画はいけなかった。

調子に乗りすぎて、全世界へ向けて発信された前作映画は、主人公がべらべらと喋りまくり、ＴＶの雰囲気を台無しにしていた。

時間も長くなった分、冗長で一体何処で笑えばよいのかざっぱりわから無い、見ていて苦痛になる仕上がりだった。

深夜美術館に忍び込む際に、ブリーフを被り社会の窓に懐中電灯を差し込んだ出で立ちには、クスリとさせられたがｗ

お金払って映画館で見なくて良かった♪　と、云うのが正直な感想だった。

よく考えたら、入場料の方がＬＤ代より安く付いたのでは？とも思うが（爆）。

その後、ＴＶ番文本編も全く目にしなくなり、数年前に同じローワン・アトキンソンのスパイコメディを見た・・・。

あ･･･頭が痛くなるような映画だった（爆・爆）。

それでいて・・・。

今月は風邪もあって、それほど劇場に足を運んでいないから見たい大作や話題作が幾つもあるのに･･･。

観に行った映画は。

「Mr.ビーン　カンヌで大迷惑？！　」

何をやっている？空×ジ・Ｏ？？

自分で自分に呆れてしまう。

勿論、空×ジ・Ｏはツッコミ処満載の「オヴァカ」映画とか「ヴォケ」映画は大好きなんですがｗ

前作で最も気に入らなかった「べらべら喋りまくるビーン像」は、英吉利人である彼が単身仏蘭西へ渡ることで、言葉の通じない所をギャグにすることで払拭している。

だが、相手が子供だろうと容赦なく酷い目に遭わせるビーンが、今回は真っ当な英国紳士ぶって妙に優しい。
今までの、毒気も黒さも全く失ったビーンにはあまり魅力を感じない。

閑散とした映画館内で、クスリとも起きない笑い声・・・見ていて楽しくない訳ではない。

映画として、その内容は許容範囲内で笑えるものである。

笑えないのはビーンの存在。

絶妙なバランス感覚の上に成り立っていたビーンの面白さが崩れ、彼が只の気持ち悪い変人にしか見えない。

･･･元々、変人だけど（爆）。

ビーンが絡まない方が映画として面白い・・・と云うのは、映画として如何なものか？

劇場を出た時点で、空×ジ・Ｏは脳内をリセット。

取り敢えず、ビーンはＴＶシリーズしか存在しなかったことにしておこう。

しかし、何時見ても不可思議なのは此のタイトル。

「Mr.ビーン　カンヌで大迷惑？！　」

この「？！」って・・・普通は「！？」と使わないか？

タイトルで微妙に目立つより、映画の仕上がりで目立って欲しかったｗ