近くて遠い灯 2007/11/22 (Thu)

昨日、昼過ぎ辺りから家の田舎でも空模様が怪しくなっていた。

鈍色の空が低く垂れ込め、冬独特の寒々とした風情を醸し出している。

天気予報では、全く雨の降る予想はなかったにも関わらず、外は真っ暗である。

「最近は五時ともなると真っ暗ですしね」

「でも、まだ三時過ぎなのにこの空模様、雨でも降りそうな気配」

こんな会話を、近所の人と交わしていた。

仕事を終え、シャッターを降ろそうとしたら、通り過ぎる自家用車のライトが静々と天から降り注ぐ雨の細い軌道を照らし出している。

雨にしてはおかしい。

外に出てみれば、ミゾレだった。

寒い訳である。

大した降りでもないし、空を見上げれば東の空は晴れている。

雲の切れ間もはっきりと確認が出来る。

直ぐに止むだろう。と、思い。

そのまま外食に出掛けた。　傘も差さずに・・・。

暫く歩けば、降りはどんどんと酷くなってくる。

おお！よく考えたら、東の空は晴れているって・・・雲は西から東に流れているぢゃないか（爆）。

大通りのイルミネーションがミゾレと云う薄いベールに包まれて淡く揺れて瞬いている。

道行く人々は意外に傘を差していた。

皆、天気予報よりも自分の判断を信じたのだろうか。だとしたら正解だｗ

会社帰りの人たちばかりなので、職場に置き傘があっただけ・・・と云うのが本当かも知れないが。

食事を済ませ、コンビニに寄り翌日の朝食を仕入れてくる。

まだ、ミゾレは降っているのでビニール傘でも買おうか、とも考えたが・・・今年初めてのミゾレ。降られて帰るのも風流だと思った。

馬鹿だ・・・。

大馬鹿だ・・・。

風流どころか・・・物凄く寒かった。

特に、先日丸刈りにしたばかりの頭は、降り続くミゾレに全くの無抵抗。

緩衝材たる髪がない！

しまった！せめて帽子でも被って外出するべきだった。

交差点で信号待ちをしていたら、正面に駅が見えた。



１１月に入って直ぐに始まったイルミネーションが輝いている。

一月半・・・イヤ実際には二ヶ月近く前から、街はクリスマス・モードに突入している。

駅前には何度も足を運んだが、何時も地下を歩いてばかりで今年は未だイルミネーションを見ていない。

ちょっと、寄ってみようか。

と、思ったが・・・。

平日は「あべつく」　休日は「家族連れ」の溜まり場と化している駅正面玄関・・・。

ヤメトコ。

何気に、気後れしてしまう。

普段から地下は通っているので、何時でも見に行ける。と云うのもあるのだろう。

家に着いた頃にはミゾレも止んでいた。

『ちょび』助が出迎えてくれた・・・普段より散歩の時間が遅いだろう！との抗議も籠めて。

ミゾレに降られて・・・寒いから散歩は止め！

うん。

春雨に濡れるのは風情があるかも知れないが、晩秋や初冬のミゾレは・・・寒いだけだ（爆）。