飼い主は誰？ 2007/09/12 (Wed)

今日の午後、突然自動ドアが開いたと思ったら、何気に聞き覚えのある女性の声。

遠慮なく仕事場のドアを開けて入ってくる物音がする。

時間が空いていたのでメールで遣り取りをし、近くまで立ち寄っていた友人が来ることになっていたが「後、３０分くらいで御邪魔するわ」との一言を受け取ってから約２０分が経過していた。

良くて時間ギリギリ、大幅な遅刻はないが絶対に言った時間より５分か１０分遅れるのが常の友人にしては珍しく早くやって来た。

と、思ったら・・・。

友人にしては如何にも、声が老けている。

誰だろう？と思って玄関まで出てみたら、其処にいたのは一匹のミニチュア・ダックス。

真っ黒なミニチュア・ダックスの子犬。

「おわ！お前がこんにちは。とか言って入ってきたのか！」

そんな筈はないがｗ

か・・・かぁいい・・・。

声を掛けたら、尻尾を振りながら、よちよちと此方に向かって歩み寄ってくる。

ドアの影から顔を出したのは近所に住んでいる奥さんだった。

少し後に旦那さんも入ってくる。

夫婦で今度飼う事になったミニチュア・ダックスを受け取った帰りらしい。

何も、自分の家に連れ帰る前に我が家へ連れてこなくてもｗ

あまりの可愛い仕草に、携帯電話を取り出して写真を撮ろうとしたら、犬の方は此方の視線に反応したかのように空×ジ・Ｏに擦り寄ってくる。

携帯を構える隙も与えずにべたぁ～っ、と甘えてくる子犬。

しゃがんだ状態の足元に頭を埋めてスリスリしてくる。

「さぁ、御挨拶も済んだし。帰るよ」

と、奥さんが声を掛けても子犬は空×ジ・Ｏから離れようとしない。

か・・・かぁいい・・・。

あの破壊大魔王『ちょび』助も初めて家に来た時はこんな感じだった。

・・・ハジメハ・・・。

「まだ、子犬を受け取った帰りに此処に寄った所為か、犬の方も飼い主が誰だか分からないみたい」

幾ら呼んでも空×ジ・Ｏから離れない子犬に対して奥さんが言っている。

「そのまま、空×ジ・Ｏが飼い主になってやろうか」

とは自分の心の中の声。

色こそ違え、大きさや仕草は『ちょび』助が子犬だった頃とそっくりである。

うん・・・

『ちょび』助と・・・。

『ちょび』助と・・・そっくり・・・！？・・・。

我が家における、現在の二階の惨状が一瞬脳裏を掠める。

子犬を抱き上げた空×ジ・Ｏは、そのまま夫婦の所に連れて行き、犬に「またね♪」と声を掛ける。

もうこれ以上家族を増やす気は・・・ない。