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元旦早々、行く所もないので映画を観に行った。
魍魎の匣
京極夏彦は殆どの作品を読んでいる。
読み出したのは、そんなに昔のことではない。
某此花咲良師匠が、当然知っているだろう的にメッセ中にネタを振り、知らなかったので読んでみることにした。
凄く長くても全く苦にならずに読める文体らしい。
おお!咲良師匠のお薦めか。
丁度、新作として「陰摩羅鬼の瑕」が出たばかりだったので買ってみた・・・ら・・・。
本が分厚くて重い(爆)。
こんな本を持って読書していたら、知らない内に鉄アレイ並に腕力が鍛わりそうだ。
脆弱な空×ジ・Oの腕で、何処まで持つことが耐えられるか?
別に、心配する必要はなかった。
十数頁も読んだら、読み進めることが苦痛になってきた。
途中で挫折した。
別の機会に読み始めたが・・・またしても挫折・・・この作品の出だしの部分は何度読んだことか・・・。
同じ作者の「どすこい」を映画の待ち時間中に買って読んみた。
後に知ったことだが、京極夏彦は「どすこい」から入る事なかれ。と言うのがファンの定説らしい。
でも、事実上「どすこい」から始めてしまった。
映画より面白かった、家に帰って明け方まで読んでいた記憶がある。
ならば!と、何度目かの「陰摩羅鬼の瑕」読破チャレンジ(爆)。
幾ら読んでも・・・話が全然進まない・・・読むのが苦痛でもある。
根性で半分ほど読んだ時に、ハタと気が付いた。
二段組750頁弱と云うボリュームの半分読んだ時点で最初から数時間しか経過していないことに(爆)。
もう・・・ね・・・『めまい坂』を登るよりも強烈な眩暈を感じてしまった。
それでも、途中からはぐいぐいと惹き付けられるように読んでしまうのだから、この作者は破格の筆力の持ち主なのだろう。
何せ、ミステリーは全然読まない空×ジ・Oにして、何も起こっていない内から犯人が分かってしまう。
多分、犯人当てが主眼なのではなく、何故こんな事件が起こったか?を読者に考えさせるのがテーマなのだろう。
逆に速攻で犯人が分かってしまうから、読んでいて感じる所が多い。
予想通りの展開を見せながら、読んでいてゾクゾクさせる牽引力は神業かも。
最後の100頁強は確かに恐ろしいほどに面白かった。
犯人が分かっているからこそ「それ以上言うな」と、読んでいる此方が叫びたくなるほど。
おわわわわぁ!!
この人凄いわ!!
と、思って熱病にでも罹ったようにこの人の作品を読みあさった。
「魍魎の匣」は、そんな京極夏彦の代表たる「京極堂シリーズ」でも最高傑作と言われている。
個人的には「絡新婦の理」が突出していると思うのだが・・・個々の事象が此処まで見事に結びつくものかと唖然呆然、只でさえ恐ろしいまでの筆の冴えが全編を通してキレまくっている。
他の「京極堂シリーズ」に比べて京極堂色が幾分マイルドな印象もあるが、よく考えたら個人的には「薔薇十字探偵社」や「百物語シリーズ」の方が好みだわ(爆)、空×ジ・Oは。
「京極堂シリーズ」は再読したくなるが・・・もう一度読む時の根気と努力を考えたらなかなか手が出せない。
このシリーズ、ストーリー自体はあまり好きではないものが多いしw
今回映画化された「魍魎の匣」も何気に空想科学小説っぽい話に物語を展開して好きではない。
しかし、あの文章を如何様に映像で表現したのか?
期待して観に行った。
前半部分の戦後日本の情景を再現する為に、中国で撮影を行うと云うのが面白かった。
人海戦術による雑然とした街の描写などは目を見張ったが・・・。
明らかに、幾ら戦後間もないとは云え・・・これって日本ぢゃないだろう、完全に中国だろう!
と云うシーンが結構見受けられたような気が・・・。
勿論、空×ジ・Oが生まれる前の街の風景なんて自分は見たこともないですが(←此処、大いに強調)。
しかし、『三丁目の夕日』がよくぞ此処まで再現出来た!と云う作り物を前提に此方が見ているのと違って、人々の熱気や雑然とした風景描写をスクリーンに描き出すのには成功していたと思う。
原作を改編、凝縮し時系列を遡らせながらアクの強い登場人物たちを見事に描ききっている。
それぞれの登場人物が抱えた事件が一つに収斂していき結びついた果てにあるクライマックス。
もしかしたら、この映画は原作を読んでいない方が楽しめるのかも知れない。
ストーリー自体は原作を忠実に準えながら、監督が再構築した全く別の「魍魎の匣」が展開されていく。
絶対にこれはコメディだって!
大笑いさせるのではなく、クスリと笑わせる秀逸なブラックコメディ。
空×ジ・O・・・最初から最後までクスクス映画見て笑ってたもの(爆)。
いぁ・・・良く観に行く、オバカ映画とかクズ映画見た時の笑いでなく・・・。
その意味で凄く面白かったし、十分に堪能出来た映画♪
ちょっとブラックな笑いの中で、登場キャラの中でも奇跡とも思えるほどにはまり役だった田中麗奈の飄々とした演技がスクリーンから漏れ出す重苦しい雰囲気とは異質な笑いを醸し出していてコミカルな味わいによる救いとなっている。
でも、右隣に空×ジ・Oより10歳くらい年上の夫婦と30歳くらいの娘さんが座ったんですが・・・。
会話から察するに親子で京極ファンらしく、直ぐ隣に座った娘さんは終始必死でスクリーンに見入っていたのですが・・・。
映画が終わって場内が明るくなり、皆が立ち上がった辺りで、凄い顔して空×ジ・Oの方睨んでた・・・。
クスクス一人で笑っていて・・・拙かった・・・かな(大汗)。
ゴメンナサイ・・・見知らぬオネイサン・・・。
登場人物は皆、魅力的だが誰一人として感情移入出来ない特徴を持つと言われる「京極堂シリーズ」のメインキャラ。
前作から引き続きのキャストだったが、田中麗奈を筆頭に堤真一、椎名桔平、阿部寛と、皆的確で魅力的だと思うのだが・・・。
但し、前作同様、あの人だけは絶対に凄い違和感がある。
メンバー中、最も厳つく、完全な武闘派であるはずのあの人が貫禄がなさ過ぎ。
しかも、堤真一、椎名桔平、阿部寛と長身揃いの中で、最もがたいのごつくないといけない人が背が低くて華奢である。
顔だけは無理して厳つくしているが・・・無理な演技が祟って見ていて痛々しい(爆)。
ああ・・・椎名桔平の関口がちょっと格好良すぎで(アレでも)、ヲトコ前過ぎるきらいはあるが。
因みに、感情移入できないキャラと言われるが・・・昔の空×ジ・Oは鳥口、今はそのまんま関口が重なってしまうのだが・・・。
特に関口などはうざくて、粘着質でウダウダしていて、この人の章になるだけで気分がどっぷり鬱になるのだが・・・。
もしかして、同族嫌悪か?これって(爆)。
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御世話になっています♪『ちょび』助の頁だけは御世話してやってるんですが(爆)。
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おめでとうございます
難しい漢字の映画は、おもしろかったですか?
三丁目の夕日って、まだやってます?
すっかり、世間に置いてきぼりな気分・・・。
堤真一、椎名桔平、阿部寛・・ 堤真一が好きですゼェゼェ。
めでたくない!!
って・・・めでたくないですよ!<熱にうなされながらゲホゲホ。
そう云えば、昨年の正月は自分もノロ直撃でしたね(爆)。
「三丁目の夕日2」は、家の田舎ではまだ上映してます。
難しい漢字のタイトル<素晴らしい!!
今度から京極作品は全部この呼び名で行こう♪
ややこしい漢字のタイトルとか読み手に優しくない漢字のタイトルとか。
年末からお忙しい日々が続いていると思ったら、お大事にして下さいw