馬良断罪 2008/07/04 (Fri)

今日の昼食、時間を外したのに結構店内は混んでいた。

カウンターに座り食事をしていると、直ぐ隣にある二人がけのテーブルで年配のオヤヂさんとその部下であろう二十代半ばくらいの男性が食後のお茶を飲みながら話をしていた。

とは云え、部下らしい男性は殊勝な顔をして相槌を打つばかり、オヤヂさんは椅子の後に両腕を掛け、ふんぞり返って偉そうに男性に声を掛けている。

殆ど説教のようだ。

口調自体は穏やかなので、本人はコミュニケーションをとっているつもりなのだろうが、傍迷惑なほどに声がでかく、態度が尊大なので堅苦しい教訓めいた話に聞こえてしまう。

社内や仕事の話らしく聞いていても良く分からないが、声がでかいので嫌でも此方の耳に入ってくる。

たまに手垢の付いた心得的な言葉や人生訓めいたモノを織り交ぜて、オヤヂさんは得々と喋っている。

男性が逆らえない分、オヤヂさんは気分が良いのだろうが、側で聞いている此方はそんな話聞きながら食事をしたくない。

内心は鬱陶しい・・・と思いながらも、一日中引きこもって遊んでいる空×ジ・Oと違って、激務に追われた一日のほんのささやかな休憩時間、皆でわいわいがやがやと騒いで摂る食事も楽しいだろうから、此方がとやかく言う事柄ではない。

まぁ・・・この場合楽しいのはオヤヂさんだけで男性にとっては仕事の延長みたいなモノであろうがｗ

空×ジ・Oも食事を終わりコーヒーを飲みながら雑誌を読んでいたら。

オヂサンが「諸葛亮孔明」とか言い出した。

どうせなら「諸葛亮」とか「諸葛孔明」と言って欲しかったが、ちょっと興味が湧いたので、嫌でも耳に入ってくる銅鑼声に神経を集中してみる。

「やはりね、人を使う以上は諸葛亮孔明のように『泣いて馬良を斬る』くらいの厳しさが必要だよ」

オヤヂィィィィ！！

馬良は斬っちゃだめだろ！馬良は！！

『白眉』の故事となった優秀なお兄さん斬って如何する！！！

ネタか？

名前のメジャー度合いからして馬良を知っていて、馬謖を知らない訳はない・・・と、思う。

オヤヂさん、意外にお茶目なキャラでネタでもふったか？

と、思って横目でちらりと二人の様子を窺ってみたが、どうやらそんな雰囲気ではない。

このオジサンなら、馬良どころか、五虎大将の一角、馬超までも自分の勘違いでぶった斬りそうな感じだｗ

オジサンは諸葛亮の説明を始めたが、男性の方は相づちを打つばかり。

孔明自体を知らないのか、オヂサンの顔を立てているのかは分からなかった。

その後、食事を終えて仕事に取り掛かったら、我が家に来たお客さんがトイレから出てきて非常に腹を立てていた。

手を洗おうとしたら、蛇口が固くて水が出なかったらしい。

店舗のトイレは狭い為、トイレ内にある手洗いの蛇口は昔ながらの下を向いた状態で蛇口をひねるとシャワー状に水が出てくるあれである。

此処は高齢者や女性が利用することが多いのにこんな事では困る！

と、何時までも御立腹だ。

「後で調べてみます」

とは言ってみたモノの・・・ずっと怒っている。

仕事を終えて蛇口を調べてみたが・・・すんなりと水は出た。

お客さんは、空×ジ・Oの後まで付いていてそれを確認している。

「うん？・・・もしかして、蛇口を逆に回してませんでした？」

多分、そうなのだろうが、つい不用意な一言が口をついてでてしまった。

「嗚呼。そうかね、それは私のミスだったね。済まなかった」

相手は謝ったが・・・口調はぶっきらぼうで、火に油を注ぐような結果。

しまった！余計な一言がつい口から出てしまった！！

と、後悔した時にはもう遅い（爆）。

何でもない些細な事柄だし、自分が相手の立場だったら笑ってすます所だが・・・自分がそうだから・・・と云って他人までがそうであるとは限らない。

余計に相手を不機嫌にさせてしまった。

うん。

昼食時の若い男性のような人付き合いの上手さは空×ジ・Oには微塵もない。

本当に、客商売には向いていないな（爆）。

それにしても、高齢者の偉い人って・・・難しい人が多いｗ